Are You Ready For?(あらすじ)

浅草・寿(ことぶき)にある一軒家。深沢美緒は父・清志が家を出るのを見送ってから、外国人を自宅に招き入れる。父に隠れて自宅で始めた外国人向けの料理教室が人気になっていたのだ。

浅草で生まれ育った美緒は、高校卒業後フレンチシェフを志しフランスに留学。帰国後、都内屈指のフレンチレストランで身を削るように働いたが、満たされない思いに耐えきれなくなり、店を辞めて料理の世界から離れ、実家で暮らしていた。

 

そんなある時、留学時代のフランス人の友人から、「知り合いが日本に旅行に行くから、和食を教えてくれないか」と連絡が入る。「簡単なものだったら」と答え、当日までに慣れない和食を学び直し、英語での説明を必死で練習する。当日、自宅で天ぷらと照り焼きチキンの作り方を教えると、フランス人は大喜び。“喜んでいる人を目の当たりに出来る!この感覚が、私が欲しかったものだ”

自宅で料理教室を開きたいと頼む美緒だったが、父は猛反対。隣近所からも民泊を疑われる始末。

父に見つかるが、イキイキと英語で料理を教える美緒の姿を陰から見ていた父は、「当分の間は許す!」と、自宅を使わせてくれる。

 

熱心に続けていくうち口コミが口コミを呼び、世界各国からお客さんが来るようになり大盛況。

―――シャイな日本人に同調してくれるイスラエル人、ハラールのイスラム教徒、レッスン中も終始イチャついているスペイン人―――

美緒は、メニューも寿司や天ぷらだけではなく、お弁当やお好み焼きまで拡げていく。そして、時には豪華客船で日本に停泊する外国人へ出張レッスンも行う。お金を貯め、自分のクッキングスタジオも持てるようになると、父も「定年後で暇だから」と手伝いに来てくれ、全て順風満帆に。

 

するとある日突然、フレンチレストランで一緒に働いていた元カレの高山から連絡が入る。

「お前の才能は見逃せない。俺と二人でレストランを一緒にやってくれないか?」

美緒が出した答えは―――。